昨日(2011年8月28日)、天満天神繁昌亭におきまして、
「桂雀三郎 G&G 落語と映画の会」が行われ、大盛況のうちに幕を閉じました。
たくさんの方にご来場いただき、ホンマにありがとうございました!
昨日の舞台の様子を簡単にご報告します。
17:30の開場を待ちかねたように大勢のお客さんにおいでいただき、
定刻の18:00には、満席で補助席もいっぱいの状況。
そんな中、幕が開き「開口一番」登場するのは雀三郎師匠の愛弟子、
われわれ映画スタッフもお世話になりっぱなしの、桂雀太さん。
「道具屋」をテンポよく、はつらつと演じてくださいました。
ホンマ贔屓目なしに、おもろいです。
さすが「繁昌亭ドリームジャンボコンテスト」第2回チャンピオン。
12月26日のグランドチャンピオン大会でも、優勝の期待がかかります。
続いて、林家染二師匠の登場。
さすがの安定した語り口で「井戸の茶碗」をかけてくださいます。
ほろりとした人情味を交えつつ、爆笑に次ぐ爆笑で、会場の雰囲気も最高潮に達します。
そして、今夜の主役、桂雀三郎師匠の出番。
演目はもちろん、小佐田定雄・作の落語「G&G」!
後で上映する映画「G&G」と見比べ聴き比べていただこうという趣向。
もちろん、多くのお客さまには馴染みのネタですが、
中には、映画を観て元の落語を聴きたくなったという方もいらっしゃり、
この爆笑ネタに初めて触れていただくことができました。
「ファイヤー!」の唱和も完璧に、前半の舞台は終了し、中入りに。
中入り後は、映画「G&G」の上映です。
終盤、舞台裏ではハラハラドキドキの準備。
というのは、以前にも一言予告しておりました、サプライズ演出のため。
本編が終了し、エンドロールが始まります。
バックには、野本有流さんが歌う「雀さんのブルース」が流れます。
でも、あれ? アレンジが違う! 音質が違う!
エンドロールが
「監督/松井公一」で止まり、
文字がフェードアウトすると同時に、
音楽も終わるはずが、
曲が続いています。
そして、ゆっくりスクリーンが上がり、
舞台照明も明るくなっていきます。
実は、スクリーンの向こうで
生演奏をしてくださっていたのです!
ギターとボーカルは
「雀さんのブルース」を作詞作曲し、
本編にもご出演くださった、
野本有流さん。
アコーディオンは
映画「G&G」の音楽監督をしてくださった、
土井淳さん。
繁昌亭がライブハウスになった瞬間です。
実は、お二人とも繁昌亭の舞台に立つのが夢だったとか。
武道館も、大阪城ホールも、およそミュージシャンとして立つべき舞台は
ほとんど立って来たけど、繁昌亭だけは噺家でないと立てない舞台。
そこに立てるなんて、ミュージシャンのキャリアとしては、めっちゃ貴重。
ぜひ、やらせてほしい!
と、ご本人たちが申し出てくださって、このサプライズライブが実現したんです。
もう一曲くらいやってほしいところですが、お二人は一言も喋らず、
大歓声を受けながら、さっさと舞台を下がりはる美学。
続いて舞台に登場したのは、雀三郎師匠の一番弟子、
映画「G&G」にも、舌切亭すぱ郎役でご出演くださった、桂雀喜さん。
この後の座談会の司会進行をしていただきます。
上方落語協会の浴衣をお召しになり、
四天王に関する楽しいうんちくを披露してくださいます。
そうして、本日、最後のプログラムトークショーが始まります。
映画「G&G」監督の松井公一、
舌切亭雀右衛門役で主演の桂雀三郎師匠、
夢二役で助演の林家染二師匠、
落語「G&G」作者の小佐田定雄先生が舞台に揃います。
両師匠は、着物からラフな私服姿で登場。
雀喜さんから「師匠、早よ飲みにいく気満々やないですか」とツッコミ。
和やかに話が進みます。
実は、この日はじめて映画版を観てくださった小佐田先生。
映画の感想を求められて、第一声が「これのどこが、私の原作やねん!」
でも、
「落語のまんま映画化されても、しょうもないし、こんくらい変えてもうた方がよかった」
ともおしゃってくださいました。
染二師匠は笑いを交えながら、おかま役を演じる苦労話をしてくださいます。
雀三郎師匠
「主演ゆうても、台詞少ないし、
自分の普段の生活をそのまま出してるだけやから、演技した感じがないねん。
だから、私にとっては、これ、映画ちゅうより、ドキュメンタリーですわ」
師匠流の謙遜でしょうか、
映画「G&G」での見事な自然体の演技を観た後では、
本当に演技してなかったんちゃうかと思わせてしまいます。
松井監督からは、
本日の落語と映画の会がゴールでしたが、
機会があれば、また他の会場でもというお話。
期待されているDVD発売については、年末に考えいると発表。
また、これも一部から期待する声が上がっている「第二弾」の撮影についても、
前向き?な発言がありました。
こうして、われわれ映画スタッフにとって、一番の大イベントが終了しました。
大成功に終わりましたのも、ご出演くださったみなさんと、
そして何より、本当にたくさん集まってくださった観客のみなさんのおかげです。
ほんまに、ほんまに、ありがとうございました!!